COVID-19 関連 エピジェネティック トピックス
COVID-19 呼吸器宿主細胞受容体ACEのDNAメチル化解析によって年齢差と性差が明らかに
背景:新型コロナウイルス(SARS-COV-2)による感染症(COVID-19)のリスクは加齢とともに増加する。
COVID-19の宿主受容体のACE遺伝子は、エピジェネティックな制御下にある。ここでは、集中的なAC
E2遺伝子のDNAメチル化プロファイリングによりヒトの宿主組織および細胞型、性別、年齢による差があ
るかを調べた。
結果:4つの公開データセットにアクセスして、以下のヒト細胞固有のACE2 DNAメチル化パターンの特徴的デー
タが観察された。
・肺組織では、ACE2遺伝子に関連する2つの部位でのDNAメチル化の性差が確認された。
・単離直後の気道上皮細胞の転写開始部位近くのACE2遺伝子DNAメチル化は生物学的年齢と相関して
いた。
結論:宿主組織のエピジェネティックプロファイリングにより、年齢と性別がCOVID-19の関連する潜在的な危
険因子となる可能性が明らかとなった。
臨床的重症度に関連し、ACE2メチル化の動向について各年齢や性別にわたるACE2メチル化の動向を決定
する必要がある。それがスクリーニングツールとなりCOVID-19の高齢者の罹患率を緩和するための
潜在的エピジェネティック修飾につながる。